ソラリスの時間 谷ゆき子『バレエ星』の魅力&今年もありがとうございました!m(_ _)m
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ソラリスの時間

昭和(1960-80年代)の懐かしいモノ、ヘンなモノ満載!!! 脱力系 or ココロトキめくノスタルジックワールドへご案内〜!

谷ゆき子『バレエ星』の魅力&今年もありがとうございました!m(_ _)m 

この何年かずっと書いている気がしますが、今年はそんなここ数年にさらに輪をかけてクリスマス気分が全く感じられないクリスマスを過ごしました。 
ネット、SNSに上がっている昭和のクリスマスツリー(モールサンタがついてるやつとかね☆ うちにもあったな〜)や絵本の表紙画像などを見たぐらい。 

10年ほど前まではクリスマスシーズンになると、ワム!の「ラストクリスマス」やらマライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」などが街を歩いていてもどこからか自然に聞こえてきていたけれど、いつのまにか街からクリスマスソングが消えてしまったように思いませんか?! 昨今の著作権問題との絡みもあるのかな? 

クリスマス前後のシーズンというのは昔から良い想い出が少なくて(苦笑)、街に流れるクリスマスソングを耳にするたびに淋しい気持ちになっていたことが多かったのですが、そんなクリスマス独特のムードというか情緒のようなものもだんだんと薄れつつあるのかなと思います。 
バブル崩壊後の90年代後半や00年代前半あたりですらも、クリスマスムードで街全体が華やぎ浮き足立っていた記憶がありありと残っているのですが。



11月に買った本。

987-124-4バレエ星1

『バレエ星』。 作:谷ゆき子
『小学1年生』1969年1月号ー『小学4年生』1971年12月号 に渡って連載されたバレエマンガが、復刻出版されたものです。

私はもうちょっと年齢が下なので、この作品は読んだことがなかったのですが、

987-124-4バレエ星2

↑谷ゆき子先生が当時描いた一連のバレエマンガシリーズの最終作、『アマリリスの星』を小学館の学年誌で読んだ記憶があります。 つまり、私の学年が谷ゆき子さんのバレエマンガをリアルタイムで読んだことのある最後の学年だったということ。
滑り込みセーフ! だったわけですね^^
一昨年、京都国際マンガミュージアムに「谷ゆき子展」を見に行った時の記事→ でも、少しその辺りのことは書いたかも。


バレエマンガというとややもすると浮世離れした夢物語の世界を描いているかのように思われがちですが、谷ゆき子さんの描かれたバレエマンガには、あの時代の匂いが如実に反映されています。


987-124-4バレエ星3

松葉杖をつきながら、グラグラと揺れる吊り橋を渡らんとする場面があったり

987-124-4バレエ星4

小さな幼児が、こんな崖っぷちで野犬の恐怖に怯えるシーンがあったり、

987-124-4バレエ星5

野犬と一緒に洞穴に閉じ込められたところに、ダイナマイトが仕掛けられたり。


優雅なバレエマンガにあるまじき怒濤の展開に、この時代を知らない人なら「なんでこうなるの?!」となるところですが(知ってる人間でも、今になって読み返すとかなりシュールで面白いけど)、このマンガが同時代に人気を博した「スポ根マンガ」の流れを汲んでいると理解すると、実はかなり合点がいくんですよ。

例えば、『巨人の星』にしても『アタックNo.1』にしても、今見ると違和感満点のシーンだらけだったりしますよね。 

『巨人の星』で言うと、花形満が中学生なのに外車を乗り回している場面とか、真っ暗闇の中でお鍋をみんなでつつくのですがその鍋の中に「靴」などの絶対食べられないものばかりがわんさか入っていたりとか(マンガの中では‘闇鍋’と称されていました)。
谷ゆき子さんの超展開なバレエマンガにも、そういった当時のスポ根マンガならではの濃密な世界が反映されていたのだと思います。
まあ違った意味で、‘浮世離れ’しているとも言えなくもないわけですが(笑)


987-124-4バレエ星6

ブルマーの体操服姿で牛乳配達をしているシーン、これひとつとってもなんと時代の匂いがよく出ていることか。 ここで私が思う「時代」というのは、昭和の中でも1960年代後半ー70年代半ばまでの時代。 

谷ゆき子さんの学年誌への連載はこの60年代後半ー70年代半ばに行われていたわけですが、70年代末になってくると貧しい環境に生まれ育った主人公が努力と忍耐で大成するという泥臭いスポ根マンガが段々と流行らなくなってしまい、同時に「三丁目の夕日」的な混沌とした昭和中期の世界が時代遅れのものになっていってしまうことを考えると、まさに谷ゆき子さんの一連のマンガは、この時代でないと生まれ得なかった独特の世界だったとも言えるわけです。 それはモチロン、あのような超展開も含めて。


しかしそうでありながら・・・


987-124-4バレエ星10


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こと、登場人物のファッションに関してだけは、「三丁目の夕日」の世界ではもはやありません!
1970年前後の流行最先端の可愛いファッションに身を包んだ、主人公かすみちゃん以下の女の子達を見よ。

ちょっと待って、かすみちゃんの家庭は貧しいはずなのにどうしてこんなオシャレな服が買えるの〜?!という疑問は脇に置いといて、この点に関しては、リアルでもシュールでもなく当時の少女の憧れを描いているといったところでしょうか。

こういう絵を見ていると、谷ゆき子先生は基本、ファッション画を描くのが非常にお好きだったんだろうなあというのも伝わってきます。 ご自身もとてもオシャレな方だったようですので、こだわってお描きになっていたのでしょうね^^

こういったファッショナブルな描写とそれとイメージを全く異にする泥臭くてシュールなシーンとのギャップが、昭和フリークから見た楽しい見どころでもありますが、事実、あの頃はこういった前時代的なものと最先端とが入り混じった、カオスでカラフルな時代だった気もするのです。
こういった時代性もまた、作品の中に自然に反映されているのではないかな、と。


987-124-4バレエ星8

私がやたらとチラシの裏にバレリーナのお人形さんの絵を描いていたのは、谷ゆき子さんのマンガの影響だったと今確信しています。
谷さんの描かれるバレエ衣装やバレエシーンって、本当に可憐で可愛かったんですよ〜



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

もしも、今の若い人に、「昭和ってどんな時代だったんですか?」と訊かれたら、とりあえず当時の音楽や映画、ドラマ、そしてアニメやマンガにたくさん触れてみてくださいな、と言いたいところですが、昭和中期、特に昭和40年代限定ということでいくと、前述のような理由からこの谷ゆき子さんの作品を推してもいいような気がふとしております^^ 
この本一冊と、何か子供向けドラマのDVDを1本見繕って貸したら行けるかな(笑)

ブログを見てくださっている方には、私より数才年上の方も多いようですので、『バレエ星』を当時読んでいたという方もおられるかも知れませんね^^  
大型書店やアマゾンさんでは取り扱っておられますから、ご興味ある方はごらんになってみてくださいマセ^^☆

(中身の画像に関しましては、本の編集元である「図書の家」様に掲載許可をいただいております)


さて、今年も余す所、あと数日となってしまいました。

来年は、今とても気になっている書きたいテーマもありますし、三が日の間にロケットスタートいたしますよ〜! 
近いうちに昭和のTVから生まれた名曲選のベストもとりまとめて、発表もしないといけないですし〜♪

それでは、皆さん、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ〜!
今年もありがとうございました!




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[ 2017/12/26 16:40 ] ●懐かしの本・雑誌・マンガ・付録 | TB(0) | CM(8)
つかりこさん、あけましておめでとうございます〜!
こちらこそ今年もどうぞよろしくお願いいたします!m(__)m

そうですか、ちょうどバレエ星の学年だったんですね^^
谷ゆきこ先生の絵のタッチって高橋真琴さんあたりともまた全然違っていて、よくありそうでない、独特なんですよ。
女性の顔や体のラインがなめらかですごく綺麗なんです。イヤらしい感じではないんですが、この生めかしさみたいなものがまたあの頃らしいなと思います。

つかりこさんが「ブレードランナー2049」のことを書かれていた2、3日後だったかに私も京都に最終上映を観に行きまして、結果、ゴズリングの大ファンになってしまいました(笑)私もまたブログで感想などを書かせていただくかもしれませんが、確かにあれはまた続きがありそうな終わり方でしたね^^
[ 2018/01/04 10:24 ] [ 編集 ]
谷ゆき子さんのこの漫画は、よく知っていますよ。
ちょうど連載のあった1968年頃から、小学館の「小学1年生」から6年生まで
定期購読していた(させられていた?)んですよ。
ストーリーはほとんど憶えていませんが、
絵のタッチは鮮明に記憶に残っています。
いまみても洗練されたタッチですねー。
全然古く感じないです。

明けました。
今年もどうぞよろしくですー。
[ 2018/01/03 15:29 ] [ 編集 ]
カノッチさん、あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします😄☀

> そういえば、昔はバレエ漫画が凄くたくさんあったような気がします。

私もそう思います。今年は有吉京子さんのSWANも読み返したいと思っていますよ~👑 赤い靴というドラマもありましたよね😁
今年は更に昭和文化にどっぷりと浸かった一年になりそうです✨
[ 2018/01/03 15:16 ] [ 編集 ]
あけましておめでとうございます。
今年もなくかしくも楽しい話題をよろしくお願いしま~す!
(^-^)v
そういえば、昔はバレエ漫画が凄くたくさんあったような気がします。
[ 2018/01/02 11:55 ] [ 編集 ]
Beat Wolfさん、

> でもクリスマスソングに限らず、一般の曲も少なくなったと思います(オリジナルの歌は特に)。

大きく納得です。音楽シーンそのものが痩せ細っちゃった気がしますね~ 悲しい😖💦


> 更に深刻なのは、「今年ヒットした曲がほとんど分からない」こと!
> 昭和の時代は、思い出の中に必ず年毎のヒット曲が重なっていましたが…。(涙)

私も昨今の歌が全くわかりません。というか、そもそもヒット曲ってあります? 昔は大晦日にはレコ大➡紅白 を見るのが毎年の恒例で楽しみでしたが、今年はたぶんまるまる紅白見ませんよ。
こういうのって本当に寂しいですよね。
来年は、いきなり音楽ネタを炸裂させようかと思ってます。
Beat Wolfさん、良いお年をお迎えくださいませ~✨😄
[ 2017/12/30 22:23 ] [ 編集 ]
あけぼうさん、直木賞作家は朝井リョウさんのことですよ☺ この帯コメントを寄せておられるのが朝井リョウさんです🎵 リアルタイムで知るというよりは、復刻されたのを読んでの推薦コメントでしょうね😄

この頃の少女漫画に出てくるファッションは、オシャレですよね~😍 これはバレエマンガなのでよけいに衣装に凝ってる感じもしますし。 谷ゆき子さんは特に、こういうスタイル画がいいなあと思うんですよね。

あけぼうさんも良いお年をお迎えくださいね~! いつもありがとうございます✨😄
[ 2017/12/30 21:51 ] [ 編集 ]
確かに街からクリスマスソングが消えた実感があります。
でもクリスマスソングに限らず、一般の曲も少なくなったと思います(オリジナルの歌は特に)。

更に深刻なのは、「今年ヒットした曲がほとんど分からない」こと!
昭和の時代は、思い出の中に必ず年毎のヒット曲が重なっていましたが…。(涙)
[ 2017/12/29 22:40 ] [ 編集 ]
表紙の直木賞作家って誰なんでしょう。
当時って漫画を一段下に見てるようなイメージがあるので、ちょっと意外で、気になっちゃいました(笑)

このころの漫画はお洋服に夢が一杯詰まっていて、漫画家さんもファッションデザイナーさんのような矜持をもって描いていそうだな~と思います。
全部、カラーで見てみたいくらいですよね。

今年もマナサビイさんのブログで昭和の再発見をたくさんさせていただきました。たびねすも含め、活発な1年でしたよね!
来年も引き続きよろしくお願いいたします。よいお年を~☆
[ 2017/12/28 17:07 ] [ 編集 ]
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プロフィール

MANASAVVY(マナサビイ)

Author:MANASAVVY(マナサビイ)
昭和40年代、岡山県生まれ。大阪在住。
昭和カルチャー以外にも、旅、写真、グルメ、 読書、映画、TV、野球観戦、超科学や超古代文明(ムー的なトピック)が好き。 ブログの内容からか男性と間違われる事が多々ありますが、女性です。
「佳後 マリ子」の名で、レトロ旅ライターとして取材・執筆活動を行っています。

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