ソラリスの時間 映画『太秦ライムライト』観て来ました♪

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映画『太秦ライムライト』観て来ました♪ 


『太秦ライムライト』 予告編(Youtubeより)

日本映画を陰で支え、「斬られる」ために、太秦に生きる俳優「斬られ役」。
時代劇全盛期には100名以上いた「斬られ役」も今は十数人。

「斬られる」ために生きる男、主人公・香美山を演じるのは、日本一の斬られ役・福本清三。
55年間、斬られ役として斬られ続けて来た彼が今回、満を持して主演を務める。・・・

かつて日本のハリウッドと呼ばれた京都・太秦(うずまさ)。
香美山(福本清三)は、太秦の日映撮影所に所属する斬られ役一筋の大部屋俳優。
大御所の時代劇スター尾上(松方弘樹)の時代劇も打ち切られ、出番がない日々が続く中、香美山は、駆け出しの女優・さつき(山本千尋)と出会う。
さつきは香美山に殺陣の指導を請う。「女優さんに立ち回りの役はありまへんで」と言い、断る香美山だったが、さつきの熱意に負け、やがて二人はともに殺陣の稽古をする師弟関係となる。・・・

『太秦ライムライト』公式サイトよりの引用)



先週の金曜日、梅田での千秋楽の日に、この映画を観て来ました。

私の子供時代や青春時代の頃には、再放送も含めると、時代劇ドラマが週に10本程度は放送されていたように思います。「水戸黄門」や「銭形平次」「暴れん坊将軍」などのように、夜のゴールデンタイムに放送される番組も少なくなかった時代でした。
一部のドラマを除いては特に時代劇が好きという意識はなかったし、積極的にチャンネルを合わせて見たいとも思わなかった。ただ、祖母をはじめとした家族の傍らで、テレビでやっているから自然に一緒に見ていたというのが私のスタンス。
皆さんも、きっと同じようなものだったのでは?


今思うと、この方の存在に初めて気づいたのはいつだったんだろうと。
時代劇に登場する悪役の中で、「あ、またこの人出てる〜!」といつの頃からかその存在を認識するように。
悪徳商人や悪代官役のようなセリフらしいセリフがあるわけでもなく、いつも最後の場面で主役の俳優さんに斬られておしまい、といういわゆるチョイ役の役どころなのですが、頬のそげた面長の顔立ちと、いかにも悪役らしいつり目の目元が特徴的だったからかも知れません。

かと言って、決してその人の名前を知ろうとも知りたいとも思った事はありませんでしたが、それが後になって思えば、この映画の主演を務めた斬られ役俳優・福本清三さんでした。


_011太秦ライムライト1
昔、ナイトスクープに出演され、おそらく世間的に初めて脚光を浴びられた?時の一場面。 
Youtubeの動画を見るまですっかり忘れていましたが・・・私、この放送を見た覚えがあります!
今から20年以上前、この時はまだ福本さん、49歳でした。
今はお年を召されていますが、私が昔見ていた時代劇の中の福本さんは、まさしくこの風貌!



無名俳優の哀切漂う一途な生き様と、その周囲の時代劇に携わっている人達の思いに心打たれた映画でしたが、
しかし、もしもこれと寸分違わぬストーリーと台本であったとしても、主役を実際の斬られ役俳優ではない人が演じていたり、重要な脇役を人気や話題性優先でキャスティングしていたりしたら、味気ないうわべだけの映画になっていたんじゃないだろうか。
福本さん演じる老いた香美山が、仕事がない中でたったひとりで「斬られる」稽古をする場面があるのですが、この一場面だけをとっても、きっと実際に福本さんご自身が若い頃から何十年もこういう稽古を続けて来られたんだろうなあと思う、それが容易に想像出来るからこその感動であると思いました。

時代劇を取り巻く現在の状況をも含めたそういったノンフィクション的な部分と、物語としての全くのフィクションの部分とが混ざり合っていたからこそ成立し得た作品だと思います。

そして何と言っても、圧巻だったのはラス立ち(ラストの立ち回り)のシーン
ヒロインのさつきを演じる山本千尋さんの素早くキレのある身のこなし(武術のジュニア選手権で優勝の経歴を持っておられる方なのですが、その他のシーンも含めてこの方の立ち回りは本当にカッコ良かった!)、松方弘樹さんの大御所スターならではのこれでもかというぐらいの華のある派手な立ち回り、それに立ち向かう福本さんの鬼気迫る魂のこもった演技・・・本当に思わず息を呑むほどの迫力で、素晴らしかったです(@O@)

CGでは表現不可能な、生身の演技ゆえの「気」、磁場みたいなものがそこに確かに存在していました。
この殺陣のシーンだけでも見る価値がある映画です。




さて、この日は映画を見ただけでは終わりませんでした。

大阪・梅田の映画館での千秋楽だったこの日、上映後になんと、



_011太秦ライムライト3

主演の福本清三さんの舞台挨拶があったのです。
本当はもっと前に座りたかったのですが、私の座席は通路のすぐ後ろで端っこの方。
しかし、なんと私の座席のあったすぐ目の前の出入り口から福本さんが入って来られて、結果的にものすごく間近でお目にかかることができました。 ラッキー!(^o^)

そして、さらに想定外のラッキーは続き、・・・



_011太秦ライムライト2

舞台挨拶後には、パンフレットの購入者対象に福本さんのサイン会まで!!
そうとは知らずに上映前に買っていたパンフレット、モチロン、並んでサインと握手をしていただきましたよ〜! 
「小さい頃からずっとテレビで拝見していました。感激です!」(//∇//)(←たぶん、ほんとにこんな顔になっていた)



舞台挨拶の壇上で、「主役いうのは、二枚目で人気があって・・・それやのに、自分みたいなもんが主役の映画に誰が金を出してくれるんや、興行的にどうなんやという不安の方ばかりがあって、最初お断りしました。」「オファーを受けた後も、ほんまに大丈夫なんか?とずっと寝れず・・・」・・・などなどと、終始恐縮しきりの様子でお話しされていた福本さん。

どこまでも謙虚で朴訥とした、そんな福本さんの人となりに、温かく和やかな雰囲気に包まれた劇場。(客の年齢層は、アラフォー以上が9割(笑))
作品自体の感動もさることながら、本当に素敵な時間を他の観客の皆さんとも共有する事ができました。

昔からの根っからの映画人らしく、話の端々で映画の事を「写真」と呼んでおられたのも印象的でしたね^^



この映画のキャッチコピーは、「どこかで誰かが見ていてくれる」

近年は「ラスト・サムライ」への出演、そして今回の初主演映画等々で大活躍されていらっしゃいますが、テロップに名前も載らない無名の端役であっても、地道に努力を重ねてひとつの道を歩いて来られた福本さんのような方がここに来て評価されていること、嬉しい。
私、こういうのに弱いんです(笑)

東京や京都ではまだもう少し上映されるようです。皆様も機会がありましたらぜひごらんくださいませ(^o^)/

舞台挨拶で脚本家の方もおっしゃっていましたが、ニューヨーク・アジアンフィルム・フェスティバル にて、
最優秀観客賞を受賞したみたいですよ♪




追記:最後にちょっとだけしょうもない余談を^^;

あらためて調べてみると、福本さん、時代劇にとどまらず、昔から様々な映画やドラマに出演されていたようです。
所属されていた東映のヤクザ映画を筆頭に、なんと一部のマニアの間だけで有名な超ド級のカルト映画にまで!!(◎_◎;)(タイトルからして強烈なので、作品名はここでは伏せておきます)

私は今回の映画を見るまでは、時代劇の中の福本さんしか見覚えがなかったので(最近見たとあるカルト映画にも出演されていたようなのですが、気づきませんでした)、こういう映画での福本さんも見てみるべき?!と思ってしまいました^^;




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[ 2014/08/08 20:41 ] 平成にもあるトキメキワールド 平成にもあるトキメキワールド | TB(0) | CM(2)
しろくろshowさん、こんにちは〜〜(^o^)/♪♪

> 私はBSで先行放送があったのを見たんですが、なんかとってもしみじみして良い映画でしたね。

BSで先行放送があったんですか。
本当にそう、しみじみといい映画でしたよね〜〜^^

> 同じ日に同作のメイキングも流されたんですけど、監督さんは日本人ながらハリウッドの映画学校出身の若者だったのに驚きました(スタッフもアメリカから連れて来ていたそうです)
> 最後に福本さんへの想いを語る内に涙がこみ上げていたのは見ているこちらもグッときましたね~(T^T)
> こう言う映画にはもっと日が当たって欲しいとほんとに思いました。

監督さんがハリウッドの・・・というのは知ってて見たんですが、殺陣の迫力ある演出や撮り方、ラストのカットなんかはハリウッドの匂いが確かにあるなあと思いました。 でも、それが良い方向に功を奏していたような感じがしましたね^^
そんな感動的な語りのシーンがあったんですね〜〜!(*´▽`*) 見たかったです。

こういう映画にはもっと日が当たってほしいというのは、本当に同感です!
2週間であっけなく打ち切りという事態にならず、千秋楽にこういう舞台挨拶があるぐらいだったのでお客さんも思ったより入って評判も良かったんだろうなあ、とそれは嬉しかったですけどね^^

そして時代劇そのものが、なくならないでほしいです!≧д≦)ノ゚ 
[ 2014/08/15 10:15 ] [ 編集 ]
こんばんは。

私はBSで先行放送があったのを見たんですが、なんかとってもしみじみして良い映画でしたね。

同じ日に同作のメイキングも流されたんですけど、監督さんは日本人ながらハリウッドの映画学校出身の若者だったのに驚きました(スタッフもアメリカから連れて来ていたそうです)

最後に福本さんへの想いを語る内に涙がこみ上げていたのは見ているこちらもグッときましたね~(T^T)

こう言う映画にはもっと日が当たって欲しいとほんとに思いました。
[ 2014/08/13 22:30 ] [ 編集 ]
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プロフィール

MANASAVVY(マナサビイ)

Author:MANASAVVY(マナサビイ)
昭和40年代、岡山県生まれ。大阪在住。
昭和カルチャー以外にも、旅、写真、グルメ、 読書、映画、TV、野球観戦、超科学や超古代文明(ムー的なトピック)が好き。 ブログの内容からか男性と間違われる事が多々ありますが、女性です。
「佳後 マリ子」の名で、レトロ旅ライターとして取材・執筆活動を行っています。

写真と記事の無断転載を禁止します。
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