ソラリスの時間 2016年12月

ソラリスの時間

昭和(1960-80年代)の懐かしいモノ、ヘンなモノ満載!!! 脱力系 or ココロトキめくノスタルジックワールドへご案内〜!

SMAP解散と、ひとつの時代の終わり 〜 今年もありがとうございました!! 

昨夜、スマスマの最終回SPを見ました。
ファンではない私でさえ、SMAPの解散については特別な感慨を覚えることもあり、今年最後の記事は異例ではありますがSMAP懐古の記事で締めたいと思います。
昭和ネタではないですが、SMAPを振り返る事は私達の20〜30代、「失われた20年」と表現されるバブル崩壊後の90年代前半からの時代を振り返ることにもつながります。



● 「がんばりましょう」は、90年代の空気とSMAPブレイク前夜の勢いが反映された、象徴的な曲!




私がSMAPの曲の中で、いちばん最初に何となくいいなあ〜と思った曲は93年発売の「10$(テンダラーズ)」でした。 たぶんこのちょっと前ぐらいの時期から関西ローカルで「キスした?SMAP」という番組をやっていたのは知っていましたが、もはやアイドルに熱を上げるような年齢でもなく関心がなかった中にあって、「$10」の曲だけは耳に残りました。メロディーがいいなあと。

で、その後、私が気に入ってカセットにまで録音して時々聴くようになった曲が94年発売の、この「がんばりましょう」。
実は解散が正式に決まってから、ツタヤで以前のベストアルバムをレンタルしてあらためてダビングして聴いていたのですが、特にこの曲は、聴けば聴くほどある面でとてもシンボリックな曲のように思えます。

(1) SMAP大ブレイク前夜の上昇カーブの勢いをそのまま反映したかのような、90年代らしいメロディーラインの曲

バブルが崩壊した90年代前半に流行った曲はみなさんもよく覚えておられると思いますが、バブル期や80年代のムードを引きずっているせいか、今と比べるとまだまだメロディアスで都会(東京)的な雰囲気を感じさせる曲が多いですよね。
「がんばりましょう」もまさしくそういう曲で、間奏部分がすごくカッコいいんですよね!間奏部分だけでも聴きたいぐらい好きで(笑) 軽快さ、ノリの良さもあって、まさに天下を取る直前の旭日の勢いのSMAPの姿にピッタリと重なった曲であった気がします。 そして、次の(2)とも合わせて、その後のSMAPのカラー、方向性みたいなものを確実にした曲かと。


(2) 等身大の歌詞

そんなメロディアスで都会をイメージした曲でありながら、歌詞はものすごく現実的で等身大。「カッコ悪い毎日をがんばりましょう」なんて、それ以前のアイドルの曲ではありえなかったフレーズでは? 
SMAP以前のアイドルの曲で描かれていたのはあくまでも夢の世界で、こんなことを言われたい という女の子にとって胸キュンなフレーズのオンパレード。アイドル=理想の王子様的な存在だったですから。
でも、SMAPのこの曲には「毎日イヤなことや辛いことも多いけど、みんな頑張ろう!」というメッセージが込められていた。 バブルが崩壊し、先行きが見えなくなったこの時代のマインドにジャストフィットな歌詞だったなあとあらためて思います。

このような理由から、私自身はこの曲がSMAPにとってもターニング・ポイントにもなった非常に象徴的な曲だなあと勝手に分析しています。 ファンの方から見るとまた違った見方ができるんでしょうけどね。
この曲を聴くと、90年代前半の東京とあの時代の匂いがよみがえって来ます。その時代の匂いや風景が浮かんで来る曲は、個人的には名曲だと思っています。



● 私の好きなSMAPの曲、ベスト5

順位はあえてつけませんが、私が個人的に好きな曲を5つ挙げるとーーー

◎ がんばりましょう  ◎ Let It Be  ◎夜空ノムコウ  ◎$10  ◎青いイナズマ (次点;Mistake!)

になります。

「世界にひとつだけの花」が入ってないの〜?!とか、ファンの方からすると「STAY」や「BEST FRIEND」「オレンジ」は?という声があるかと思いますが・・・。
「STAY」に関しては、解散が伝えられるようになってからテレビ等で曲がかかるので、そこで初めて聴いたんですが、確かに、こうなってしまった状況と昔のSMAPの映像を対比させながら聴くと、せつない歌詞ですよね。 最後のベストアルバムでファン投票で1位になったのもすごくよくわかります。「BEST FRIEND」も泣ける。 27時間テレビで森君からの手紙が読み上げられる中、BGMで流れていたのをリアルタイムでも見ていたので印象的に覚えていますが、ファンの方にとってはよりいっそう思い入れと思い出がある曲でしょう。今聴くと、グループとして色々な試練を乗り越えて来た、その思いが全部詰まっている曲という感じがします。

選んだ曲の中で、「 Let It Be」「夜空ノムコウ」に関しては、自分に刺さりまくっているフレーズがあり、それもあって選びました。もちろん曲もどちらも大好きですけどね。

Let It Be 「くだらないことを話して笑い合ってわかり合う方がなんか深い気がする」
夜空ノムコウ 「歩き出す事さえもいちいちためらうくせに つまらない常識などつぶせると思ってた」


この歳になって若い頃を振り返った時に、「本当にその通りだなあ」と思える、身につまされる歌詞が多いなあと。そしてそのうちのいくつかは、今の自分への自戒や励ましでもあります。
さっき、「がんばりましょう」のところでSMAPの歌詞は等身大で現実的だと書きましたが、よく聴くと結構歌詞が深いものが多いんですよね。「世界にひとつだけの花」も歌詞が多くの人の心を捉えたわけですし。

私と同じように決してファンとは言えない人であっても、それぞれに好きな曲や思い出のある曲がおありだろうなあと思います。それが、SMAPの存在感の凄さだと今更ながら実感します。






● 「時代と寝たアイドル」 過渡期の時代にあって、昭和アイドルと平成アイドル、両方の要素を持ち合わせて大成功した不世出のアイドルグループ

昔、山口百恵さんが引退した時に「時代と寝た女」という表現で語られました。
SMAPには、ある意味、百恵さん以上にその表現があてはまる気がします。バブルでみんなが浮かれていた時代、歌番組の減少等で従来のアイドル売り出しの手法では売れず、苦しい下積み時代を過ごしていたSMAPが一躍スターダムにのし上がり輝きを放ったのは、奇しくもバブルが崩壊して日本がどん底になった時代でした。
日本の景気や経済状況と反比例する形で登場し、社会現象化し、大スターとなった。 何かの番組で、「SMAPがいなかったら、バブル崩壊後の時代はもっと沈んだ暗いものになっていただろう」というようなことをどなたかがおっしゃっていましたが、これはあながち大袈裟な表現ではなく、真実であるような気がします。

90年代後半〜2000年代前半のSMAPの人気たるや、凄まじかったですからね。 今回の解散騒動ですっかり悪役的な評価になってしまったキムタクですが、その人気ぶりは一介のアイドルを超えて完全に社会現象の域だったし(私も「ロンバケ」「ビューティフルライフ」「GOOD LUCK 」欠かさず見てました!)、中居君をはじめとした他のメンバ—の活躍もあり、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでした。
先行きの見えない暗い時代にあって、音楽やテレビ番組を通じて、老若男女問わず、私達みんなに感動や楽しい時間を届けてくれたその功績は思っている以上に大きいものであったように思います。


そして、もうひとつ、私が感じているのは、SMAPのアイドルとしての歴史的に絶妙な立ち位置です。
SMAP以前のジャニ—ズ・アイドル、つまりSMAPの直近の先輩と言うことになると「光GENJI」の名前がまず挙げられますが、光GENJIは売り出し方、グループとしてのカラー、メンバ—個々の個性など全てにおいて、完全に昭和のアイドルです。
逆にSMAP以降、特に2000年代になると「嵐」が出て来ますが、「嵐」などは昭和アイドルはもとより、SMAPともカラーが異なる「平成」のアイドルグループ。 何が違うかというと、それまでのアイドルグループにはいなかった大卒(大学在学中)のメンバ—がいる点、そしてメンバ—同士の関係も上下関係に厳しい体育会系のノリが少ないフラットな結びつきであるという点です。 バラエティーなどでの回し方や絡みを見ていても、同じアイドルとはいえ、メンタリティーにかなり差がある気がします。

歌だけではなく、お笑い的な要素が求められるバラエティーや司会の分野に進出し成功したことで、SMAPはそれまでのアイドル像を変えた画期的なグループであるとしばしば評され、それが嵐など以降のアイドルにも当然のように引き継がれていくわけですが(それが平成アイドルの最大の特徴であると評されるわけですが)、昭和のアイドルがみんなそうであったように、メンバ—の「体育会系」気質が強いこと、そして「大卒」の肩書きを持つメンバ—がひとりもいないという点においては、実は伝統的な昭和アイドルの気風を色濃く残す、数少ないグループであったとも言えるわけです。
(SMAPの後輩でほぼ同世代の「TOKIO」や「V6」も、この点に関しては昭和アイドル的な要素を残しているグループと言えますが、その徹底ぶりと「成功してみせる!」というハングリーな覇気の強さを最も強く感じたのはやはりSMAPであったように思います。)

昭和アイドルと平成アイドルの狭間にいたことで、ふたつの全く異なる時代の要素を持ち合わせて成功をおさめた希代のアイドルグループ。 ご本人達の努力、精進があっての結果であることは間違いありませんが、やはりこの点においても時代が彼らを生み出したと言えるような気がします。




    



昨夜見たスマスマの最終回スペシャルの映像でも出てましたが、27時間テレビにしても5人旅にしてもほんの3年ほど前の話なんですよね。 それがわずか3年後にこんなことになってしまって、惜しい、本当に惜しいと思います メンバ—個々が引退するわけではないですが、やっぱりグループあっての個人の活躍だった気がするんですよね。
時代の流れもありますし、もうSMAPほどのビッグなアイドルグループは今後出て来ないでしょう。 最後のベストアルバムも買おうかな、と考えています。

最近、著名人が亡くなるたびに、「ひとつの時代が終わった」という言葉がやたらと掲示板やコメント欄に踊り、使われ方が安易過ぎる気がしていたのですが、SMAPの解散に関してはまさにこの言葉通りのような気がします。
この先、どんな時代になっていくんだろうな・・・。不安と希望を感じながらの今年の年の暮れです。


普段からブログを読んで下さっている方からすると、締めがまさかのSMAPで意外だったのではないかと思いますが、先述のようにSMAPはある面においては昭和最後のアイドルだったとも思っています。結成が1988年でギリギリ昭和ですし、特にリーダーの中居君とキムタクは私と歳が4、5才しか変わりませんしね。

来年は通常どおり、いきなりコアな昭和ネタからぶっ込んで行こうと思っていますので(笑)、ご期待下さい。
本年も当ブログをご愛顧いただきまして、ありがとうございました
みなさん、どうぞ良いお年をお迎え下さいませ!!



(追記:ここに来て、元ワム!のジョージ・マイケル氏の訃報にも驚きました。まだ50代で若いのに・・・。 ワムと言えば「 ラスト・クリスマス」が何と言っても有名ですが、「エッジ・オブ・ヘブン」あたりも大好きな曲でした。カセットも持ってました。)




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[ 2016/12/27 17:00 ] ●懐かしの曲♪ | TB(0) | CM(18)

美しい絵と奇想天外なトンデモ展開!昔、学年誌に連載されていた「谷ゆき子」さんのバレエマンガが実は凄かった!! 

半年前のブログ記事、なかよし展〜「これぞ、ザ・昭和レトロ♪」昭和40年代のなかよしの付録と掲載広告〜 の中で、私、こんな文章を書きました。


「私がまだ「なかよし」を読み出す前、小学館の「小学1年生」とか「2年生」を読んでた頃、バレエ・マンガが掲載されていたのを憶えてます。
そのマンガのヒロインの名前は、確か「なでしこちゃん」と言ったっけ。」


さらには、同記事にお寄せいただいた見張り員さんのコメントへの、私の返信コメント。

「私が小学○年生の中で読んだバレエマンガは、そこまでたぶん深刻ではなかったけど、意地悪なライバルの子が出て来て主人公のなでしこちゃんを軽くいじめる(お金持ちの娘で、海外旅行のおみやげのスイスのチョコをなでしこちゃんだけにあげないなど^^;)というのはありました。 昔の少女漫画にありがちな感じの(笑)
どこかに当時の雑誌の現物が残ってないかなあと思います。


この断片的に記憶に残っていた小学館の学年誌のバレエ・マンガに、念願叶い、約40年ぶりに出会うことができました
前回記事でupした「小学2年生」4月号の中に、このマンガが掲載されているのを見つけたのです

987-1277小学館学年雑誌2
(この表紙に見えるバレリーナの女の子。彼女こそが私の記憶に残っていたマンガのヒロイン・ガールでした)


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↑そしてこれが、例の私の記憶に残っていたコマ 意地悪な女の子がスイスのおみやげのチョコレートをヒロインだけにあげないというシーンの記憶、間違ってなかったですね(笑)
ヒロインの名前が「なでしこちゃん」ではなくて「ひなげしちゃん」であること、「軽くいじめる」どころか殺人未遂ばりのイジメを展開する(例えば、このチョコのシーンの直後に、写真を撮ってあげるフリをして、ヒロインが崖から足をすべらせるように仕向けているw)という点は大きな記憶違いでしたが。

それにしても外国製のチョコレートなど庶民の子供が手にする機会などなかった時代、その中で目にしたこのわずかなコマに登場するスイスの高級チョコレートが、その後40年も私の記憶にしっかりと焼き付く事になったのですから、本当に食べ物の威力たるや(というか、自分の食い意地たるや)恐ろしい!!
ハイジの「チーズと白パン」、なかよしに連載されていた「フォスティーヌ」に出て来た「クレープ」などもそうですが、美味しそう!!と感じたものの記憶だけは、何十年経っても消えません(爆)

しかし、そんな私の食い意地が功を奏して、このバレエマンガを描いた素晴らしい少女マンガ家さんに40年の時を経て導かれたこともまた事実
このあまりにも懐かしいバレエマンガを描かれたマンガ家さんの名前は、「谷ゆき子」さんとおっしゃいます。


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「谷ゆき子」さんという名前をご存知の方、聞き覚えがあるという方は、ブログをごらんの方の中にもおられることと思います。
私はこの「小学二年生」掲載の『アマリリスの星』というマンガに再会するまで、お名前もすっかり忘れていましたが、その後しばらくしてから、書店でこんな本を見つけることに!


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『超展開バレエマンガ 谷ゆき子の世界』
タイトルと帯のコピーにただならぬ気配が漂っていますが、その点についてはまた後ほど(笑)


987-1277谷ゆきこnew4アマリリス

私が読んだ『アマリリスの星』のことも、この本の中で紹介されていました。

谷ゆき子先生は、1960年代の後半から70年代中頃まで、『○○の星』と題したバレエマンガ・シリーズを小学館の学年誌に連載していました。
最初が1966年の『かあさん星』で、その後、『白鳥の星』『バレエ星』『さよなら星』『バレリーナの星』『ママの星』・・・といった具合に続き、私が当時読んだ『アマリリスの星』(1975年〜1976年2月)が、結果的にこの星シリーズの最後の作品になったようです。 つまり、私の学年は、谷ゆき子さんのバレエ連載マンガをリアルタイムで読む事ができた最後の学年であったというわけで、 まさに滑り込みセーフ!!  

谷ゆき子マンガを知る最後の世代として、当時描かれていた絵を見て改めて感じるのは、やはりその画力の素晴らしさです。 線が繊細で、なおかつとても滑らかなタッチで。 そういうこともあってか、‘可愛い’という言葉だけでは表しきれない、どこか「なまめかしさ」「お色気」のようなものまで感じられる絵であるような気がします。
これに関しては、当時の小学二年生の編集長をしておられた井川浩さんもこの本の中で少し述べられていますが、私もその通りだと思いました。


987-1277谷ゆきこnew3すみれ

他にも、これ以前の時代、1950年代末〜60年代前半には大阪で発行されていた貸本マンガ誌に絵を描かれていたようで、ご自身の手による貸本誌の表紙画がこの本の中にもたくさん掲載されていました。

こういうスタイル画風の絵を見るのって、女子にとっては無条件で楽しいものですよネ
今見てもキュートなファッションの数々ですが、谷さんご自身が非常にオシャレな方だったようで、おそらくこういうスタイル画風の絵は、仕事でありながらもかなり楽しんで描かれていたことが想像されます


987-1277谷ゆきこnew1k下敷き

この本の中でも、私がかなり気に入っているページ。1970年代に販売されたサンスター文具製の下敷きに描かれた、谷先生のイラスト。 

こうして見ると一見、高橋真琴さんの絵と路線が似ているようにも見えますが、先にも述べたように清純で優しい絵でありながらもどこか官能が感じられる点、また、描かれているファッションがよりスタイリッシュであるという点で、高橋真琴さんとはまた全然別の個性を放っておられる気がします。
70年代の製品なので、もしかしたら私も子供の頃にこの下敷きをどこかで目にしたことがあったかも知れないのですが、とにかく、可愛い!! (//∇//)  そして、今更ながら・・・コレ欲しい!!(笑)




さて、かの手塚治虫先生にまで名指しで評価された(!)という、無類の絵の上手さ、美しさの一方で、


987-1277谷ゆきこnew5犬

目が見えなくなったヒロインが母に会いに行くために決死の覚悟で吊り橋を渡るが、渡った先で猛犬に襲われかけ、さらにはその猛犬共々ダイナマイトで吹き飛ばされそうになるシーン


987-1277谷ゆきこnew2虎
  
「・・・おばさん、お願いです。家の中で虎を飼うのはやめてください!」
「おや、虎を飼ってはいけないというのかい?!」


(ちなみに左ページには、貧しいはずのヒロイン姉妹が常連らしき寿司屋のカウンターに座っているシーンが載っていました。まだ高校生にもなっていないはずなのに・・・。 このあたりの描写は、中学生なのにスポーツカーを乗り回していた花形満とダブります。花形は金持ちのボンボンだからアリ ・・・なワケ、ないでしょ〜(笑))


・・・などといったような、およそバレエマンガとは思えないような驚きのトンデモ展開が繰り広げられるのも、一連の谷ゆき子さんの作品の特徴でもあります(笑)
これらのようなシーンがごく当たり前の調子で組み込まれているところが、いわゆるタイトルや帯で「超展開」と評されている所以です(笑)

絵面の優しさ、フェミニンさと完全に相反する意味不明で怒濤のストーリー展開によって、「異次元」「シュール」といったスパイシーな(そしてスペーシーな)形容がここに来て与えられることになり、谷ゆき子さんの作品が「昭和のマンガとは何か?」をさらに紐解き、語る上での絶好のサンプル、アイコンとなり得る可能性が出て来たとも言えます。
ストーリーに関してはご本人ではなく谷さんのお姉さんが全て考えておられたようで、そういったある種、家内工業的なプロセスも含め、昭和という時代をバックボーンに持つマンガならではの独特の混沌が、谷ゆき子さんの一連の作品を覆っているように思えるのです。

生原稿がほとんど残されていないこともあって(当時の手違いで、花村えい子先生の手許に、谷さんの原稿のごく一部だけは残されていたようです!)作品が単行本化されておらず、これまで大々的に懐古される機会がないまま、幻のマンガ家的にとどまっていたようですが、これを機にもっと注目され、再評価されてほしいと願っています



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小学館の学年誌にバレエマンガが連載されていたのと同時期に、「少女コミック」などにも作品を描かれていた谷先生。
上は、1970年の大阪万博の年に、別冊少女コミック誌上に掲載された読み切りマンガ『パビリオンの星』
先日大阪で開催された展示イベントで読ませていただきましたが、万博会場で芽生える恋物語、ストーリーに充満する時代の香りが香ばしい(笑) 小学生向けのバレエマンガだけではなくて、こんな恋愛マンガも描かれていたのですネ










いつものごとく、とりとめもなく書いてまいりましたが・・・
このブログ記事を読んで下さることで、谷ゆき子さんのことを思い出して懐かしく思って下さったり、またご存知なかった方であっても、「こんなマンガ家がいたのか!」と興味を持ってくださる方が少しでもいて下さいましたら、嬉しい限りです。

フェミニンで柔らかく美しい絵と、あまりに奇抜で手荒なストーリー展開。こんな真逆の取り合わせのマンガ、そうあるものではありませんしネ(笑)

普通のマンガ雑誌と違って、こういった学年誌に掲載されていたマンガ作品やマンガ家さんたちはこれまで不思議なぐらい懐古される機会がなかったので(掲載作品が単行本化されていないことも理由のひとつだとは思いますが)、このような本が出版されたのを機に、学年誌に掲載されていた他のマンガ作品やマンガ家さんにももっとスポットライトが当たってほしい、というのも少し私が期待しているところではあります。
谷さんのマンガに比べると、インパクトの面では劣るかも知れませんが^^;


年末で慌ただしくなってきていますが、みなさん、お互いに体には気をつけましょう!!(かくいう私も数日間、風邪をひいていましたが
それではまた、次回〜

(※記事中に掲載している画像に関しましては、許可を得て掲載しています)




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[ 2016/12/15 17:28 ] ●懐かしの本・雑誌・マンガ・付録 | TB(0) | CM(16)

記憶の扉が次々開いた!! (//∇//) 70年代の小学館「小学○年生」に大興奮!! 

以前から図書館や古本市などに出向くたびに、ダメもとで検索や探索を試みている本のジャンルがあります。それは、「10代の頃までに自分が実際に読んでいた雑誌」。
雑誌はどうしても書籍・単行本に比べると傷みやすいせいもあるのか、自分が実際に読んでいた年月号の雑誌に出会える確率は非常に低いのです。今日ご紹介する小学館の学年雑誌などはまさしくそうで、近隣図書館、古本を扱っているサイトなども含めこれまで何回か探してみましたが、自分の該当学年のものに出会えたためしがありませんでした。 「平凡」「明星」あたりになると出て来やすいのですが、やはりまだ幼い小学生が手荒に扱っていた雑誌ということもあってか(それにそもそも雑誌をとっておくという意識がほとんどなかったですよね^^;)、現存数自体がかなり少ないのかもしれません。

それが今年になって、とある場所で閲覧できることを知り、9月末に東京に所用で行った際についに何十年かぶりに懐かしい誌面と対面する事ができたのです!!




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最初にも書きましたように、自分が実際に当時読んだ年月号のものだけを閲覧しましたので、多少私と年齢が違っていても昭和の子供文化に慣れ親しんでいる方、お好きな方なら楽しんでもらえるだろうという勝手な前提で進めて行きます(笑) この「小学一年生」は、1970年代半ば頃に発行されたものです。

この表紙画像を見るなり、いきなり私は「あ〜〜〜!! これ覚えてる!!というものを見つけました。真ん中あたりにある付録の写真、「ドリフのゆかいなトランプ」です!
このカトちゃんのひょうきんな顔がついたトランプの箱、こんな付録がついていたことなんてもちろんすっかり忘れていましたが、この顔を見るなり、ピカ〜ッと思い出しましたよ そろそろ志村がメンバ—に加わる時期だと思うんですけど、これを見る限りでは加入する直前の時期だったのかも などと余計な推測まで
なぜなら、うっすらとですが荒井注さんの絵柄があった記憶があるんですよ(笑)

トランプに限らず、この表紙1枚だけでも色々なことが懐古されます。自分が1年生当時のウルトラマンは「レオ」だったんだ、この頃に見ていたレオを最後に自分はウルトラマンから卒業したんだなあ・・・とか。
ハイジは、リアルタイムのテレビ放送が自分が1年生の頃にあったのは後付けで知っていたのですが、人気があったからこういう学年雑誌にもしっかり載ってたんだなあ、ゲッターロボやカリメロ、魔女っ子メグちゃん、てんとう虫の歌が連載されていたんだ〜!とか。
これらのマンガが連載されていた記憶は、ドリフのトランプのようには思い出せなかったのですが、この本を自分が手にして読んでいたんだなあと思いながら読み進めて行くと、心だけがあの頃にタイムスリップしていくような感覚に陥るのが不思議でした。 全く記憶にない内容でも、見ているだけで無性に懐かしくなるって何なんだろう



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これは、その翌年春の「小学二年生」4月号。
これもまた、この中に出ている付録にはっきりとした記憶が!!  ・・・ハイ、それは「オセロゲーム」です♪
「ぜったいかてるひみつ作せん!」と書いてありますが、確かこの遊び方解説のところに、オセロは四隅を取るのが勝つための最大ポイントだという内容が書かれていて、これで初めて「隅を取る」という鉄則を覚えた記憶があります 

「メグちゃんのファッションきせかえ」・・・思い出せない!!  紙の着せ替え遊びは、自分でヘタ絵を描いてでも作るぐらい大好きだったので、ぜったい気に入って遊んでるはずなんだけどなあ。「人気ものレコードセット」というのもどんなものだったのか、全く思い出せないだけに気になります。

ゴレンジャー、ロボコン、フランダースの犬が連載されていたのは覚えてる。例えばロボコンで言うと、まるまる2ページぐらいを使って、ロビンちゃんのプロフィール的なページがどれかの号に載っていたとか、そういう誌面の内容を一部だけうっすら覚えていたりします ロボコンフランダースの犬ゴレンジャーも、教室でクラスの子といろいろ会話した記憶もあるし。(あ、ちなみに私はゴレンジャーの中では「ミドレンジャー」ファンでした笑)
そうか、マジンガーZグレートマジンガーも「小学二年生」に載ってたんだなあ


ちなみにこの号には、

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こんなに可愛いシールが、見開きで付いていました
くだものの絵柄部分はこすると香りが出るという、当時時折見かけた香り付きのシール
そして何より、あべまりあさんのラブリーな胸キュンイラスト 

あべまりあさんは、少女マンガ雑誌の星占いコーナーのイラストなども描かれていて、当時の雑誌を読んでいた女子ならかならずどこかでお目にかかっているお馴染みのイラストレーターさんのはずなのですが、常々、もうちょっと懐古されてもいいはずの人なのになあ〜と思っています。なんでかってね、難しい理屈抜きで、やっぱり可愛いでしょ〜?!!  カジュアルな画風ゆえに亜土ちゃんや田村セツコさんのようなアーティスティックな雰囲気に欠けるとも言えますが、素通りするのはもったいないですよネ



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「小学三年生」の5月号。
この表紙にも出ている「しゃげきゲーム」の紙で作る射撃銃の付録、うっすらと覚えてます!(笑) あとは、付録で言うと、記憶に残っているのが「まんが入門」
昔、付録に「なぞなぞブック」「クイズブック」がよくついていたのを覚えておられる方は多いと思いますが、あれと同じぐらいのミニサイズのもので、ドラえもんの描き方などをレクチャーしてくれていた本なんです 私、これを見て、ドラえもんの描き方を覚えたんですもん 三年生ぐらいまでは、少女マンガ家になりたいといういかにも当時の小学生らしい夢を持っていたのですが、こういう付録の解説書も好きで、技とも言えないほどの超小技をその気になって磨いていました(笑) 

非常にマニアックな話になってしまいますが、「ヨシダ忠」さんという方が監修されていたのも子供だったのですが覚えています♪ 時々、ブックの中にメガネをかけた本人イラストの形で登場されていました(笑)


私がこの「小学三年生」を見て行く中で何にいちばん感激したかというと、の表紙の「一休さん」の隣にいる「女の子」が登場するマンガに40年ぶりに出会うことができ、見るなり一気に記憶が蘇った瞬間です!!

「気になるサニー」という連載マンガ、ご存知の方、覚えている方、いらっしゃいますか
表紙に出ている女の子はこのマンガの主人公で、今は亡きお兄さんの夢をかなえるために、内緒で男装をしてアイドル歌手「サニー」として売り出し、大活躍するというお話です。 もう、私はこのマンガのページに突入した瞬間に、すっかり忘れていたはずの記憶を取り戻しましたよ〜!! 
このマンガ、連載マンガの中では気に入っていた記憶があって、サニーがカッコ良く歌っているシーンも「このシーン、覚えてる〜〜!!と見た瞬間、叫びそうに(爆)
ホント、声を寸でのところで止められて良かったです



「気になるサニー」の他にも、何十年ぶりかに見ることができた懐かしい連載マンガがいくつかあったのですが、


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「小学五年生」に連載されていた「あしたの姫子」も、そのひとつ♪♪
「姫子シリーズ」は、この前に「うわさの姫子」も読んだ記憶があるのですが、年月を参照すると、どうやら私の学年では、「あしたの姫子」だけが該当するようで・・・。ちょっと記憶と食い違いがあります。
それはさておき、「姫子」に関してはタイトルもはっきりと覚えていて、折に触れて昔あったよな〜〜と思い出していたマンガなのですが、やっぱり久々に読むと、「そうか、こういうストーリーだったんだ!」と思った以上に新鮮でした

「姫子シリーズ」は当時の女子小学生の中では人気があって有名な連載マンガだったと思うので、覚えておられる方もいらっしゃるかも知れませんネ^^ 表紙、「ドラえもん」の下にいるのが姫子ですよ〜 マンガ家は、藤原栄子さんです。

藤原栄子さんは、同じように学年雑誌に連載されていて私もハッキリと覚えている「ラケットえっちゃん」(小学三年生)や、なんとあの「ラ・セーヌの星」(小学二年生)を描いたマンガ家さんでもあるのですよ♪ まさに、小学館の学年雑誌に欠かせないマンガ家さんだったのです。







りぼんやなかよし、マーガレットなどの少女マンガ誌に載っていたマンガや漫画家さんはさまざまなシーンで懐古されることが多いのですが、こういった学年雑誌に掲載されていたコンテンツに関しては、ほとんど懐古されることがないのを常々残念に思っています。 古い年度の雑誌に関しては現存資料の少なさもあってなかなか懐古の対象にならない面もあるでしょうが、メジャーな少女マンガ誌などと同様、子供の頃の懐かしいな思い出のひとかけらであることには変わりないのになあ、と昭和フリークとしましてはちょっぴり不満です(苦笑)

そういう思いもありまして、次回は、今日ご紹介した学年誌の中にも実は連載されているとある印象的なマンガと、その作者のマンガ家さんのことを特別に取り上げてみたいと思いマス
年末が近づいて来て慌ただしくなって来る記事ですが、ひととき忙しさから逃れてホッとひといき見ていただけますと幸いでございマス


それでは、皆さん、また次回もお楽しみに〜〜〜




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[ 2016/12/06 16:37 ] ●懐かしの本・雑誌・マンガ・付録 | TB(0) | CM(14)
プロフィール

MANASAVVY(マナサビイ)

Author:MANASAVVY(マナサビイ)
昭和40年代、岡山県生まれ。大阪在住。
昭和カルチャー以外にも、旅、写真、グルメ、 読書、映画、TV、野球観戦、超科学や超古代文明(ムー的なトピック)が好き。 ブログの内容からか男性と間違われる事が多々ありますが、女性です。
「佳後 マリ子」の名で、レトロ旅ライターとして取材・執筆活動を行っています。

写真と記事の無断転載を禁止します。
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